生徒諸君!(5)

幼い頃から体が弱かったマールは、飛島との幸せな日々もつかの間、16歳の命をついに燃やしつくしてしまう。
母は、マールの死を認めず、ナッキーをマールと思うことで悲しみから逃れようとした。
ナッキーもまた、母のために自分を捨てる決心をする。
このままでは、ナッキーがいなくなってしまう、と祝(はじめ)や沖田たち悪たれ団が行動を起こした。
その強い説得は、ついに父を動かし、母の心に楔(くさび)を打ち込むが……!?高校入学以来、バスケットボールにめきめき頭角を露(あらわ)してきた祝(はじめ)は、次期キャプテンに就任。
ナッキー率いる女子と同時にインターハイ出場権を手に入れる。
しかし、喜びの日であったはずのその晩、初音(はつね)が暴漢に襲われる。
傷ついたのは初音だけではなかった。
悪たれ団のそれぞれが、女は女の傷を、男は男の傷を負い、そして、その傷を癒してくれるのは、「いつまでも悪たれ団でいたい」という勇気だけだった!ナッキーへの想いを胸に秘めたまま、沖田と祝(はじめ)は、それぞれ登山とバスケットボールに打ち込み、才能を花開かせていく。
1年前の暴行事件が原因で神戸に転校していった初音が東京に戻ってきた。
祝の兄・守(まもる)は初音にプロポーズし、初音の高校卒業を待って2人は結婚することになった。
より強く、優しくなって帰ってきた初音を迎えて、悪たれ団は再びフルメンバーに! 愛を求め、夢を追うナッキーたち悪たれ団の青春は、今、まっさかり!ナッキーへの愛が報われないものと悟った祝(はじめ)は、遠峰(とおみね)にすがることで苦しみから逃れようとする。
自分を殺し、ナッキーの替わりとして祝に愛されようとする遠峰――。
だれをも幸せにすることのない、祝のそんな愛を知ったとき、沖田は怒りの一撃を祝に放った。
が、その一撃が祝を失明の危機に追いこむことになった! あこがれの職業・教師に向けて、いよいよ第一歩を踏み出すナッキーを軸に、愛と夢が交錯する“悪たれ伝説”は、ついにクライマックスに歩みを進める!復帰に向けて必死のトレーニングを開始した祝(はじめ)。
日本の高峰を征服したら世界の山に登りたいと語る沖田。
それは2人の、ナッキーに向ける求愛の姿に他ならなかった。
ナッキーは初音の一言に、自分が2人を愛していることに気づき、心のままに、2人に愛を告白しようと決意する。
一方、冬の穂高に向かった沖田は、下山したらナッキーに愛を告げるつもりだった。
しかし、沖田の一行は雪崩に遭い、酷寒の山に沖田は閉じこめられてしまう! 急を聞いて駆けつけたナッキーの前にあるのは、神々しいばかりにそびえ立つ雪山の姿だった!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60016356